2024-02-21 短歌 短歌 薄氷(5首) 水深も幾ほとんど零にほど近き行潦にわたづみ蹈ふむ爾きみゆきげ月 爾きみの躬みを泛うかぶに適ふさう小さ膜うち破る日のうら悲しけむ 水銀の似ごとき円盤翺とび徃ゆけり豫言者どもの瞳めはしまどしき 躬みを冲ひいる季ときもやがては喪に服し最いと残酷のおもかげは窓 円環を廻めぐる言葉の迷宮に余われを従つれ徃ゆけ伝霊神プシュコポンポス 雑詠 處女おとめ子ごの蹝ふみ遺のこす音ねもゆきげ月 下ふりゆく凍蝶の涯はての黒