2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

6月に読んだ本(2023年)

・種村季弘:失楽園測量地図.イザラ書房,1974.・大田俊寛:現代オカルトの根源:霊性進化論の光と闇(ちくま新書).筑摩書房,2013.・京極 夏彦:文庫版 地獄の楽しみ方(講談社文庫).講談社,2022.・常光徹:口承文芸の研究I―学校の怪談(角川ソフィ…

短歌

おくつきへきみの眠りをおかしつつしるましを覵ゆおそろしき夕 おぞましき夢を見し夜 独りいる我、野性的な風、ノスタルジア。 抱擁交わすことだに無く、ただみつめあう小部屋を世界とぞ言う。 夏の風 わが夢魂さえ吹き散じ尚おも窓より見るありのまま 別れ…

随眠行

爾きみの悒鬱ゆううつは 阜おおきな焉 幺あえかなる光 降る夜よ 玄黒の翼を疵きずつけし 爾きみ 万象は 寂しづかに見入る 幽光の炎もえる 交差点 开そはひとの含羞の河水 果して爾きみの頰紅を溶く 夢寐に仆たおれ臥ふし 今もう 爾きみは無声の夜 無声の 経…

短歌

呼びとむる臆病者の声、幽か。あなさびしかるわれのこすキミ とめどなくわが眼に映れきみの眼よ あかるき部屋にまどろみてをり 梅雨寒にせなのまろめるつまの手のもしかありせばハンドクリーム 七変化 かがみの嘘に付き合えば襤褸を着てこそひとり片笑め こ…