短歌

都奇つきと書く 街にくすしき真澄鏡まそかがみ 住み古りてなお待ちどおきみ

天降あもる 微冥ほのぐらき河うち照らす月魄つきしろし。今し二人は

さようなら 朝明あさけにくらし海族いろくづのふたりあいり余香ただよう。

たやすくは信ずまじ、たやすくは愛すまじ。グラシアンのいし言

ささめごと おぐまどとおり来てレイヨニスムの夢を染め

歪みある珠の滴り堕つるころ、映り入る世界こそ淋しき