2024-01-04 短歌 短歌 或る日の朝(5首) ほとおりの凍れる朝の淋しさのほむらのごときマフラーを巻く くちなわのあが古里の坍を這い逶くねるひはひで陽いつわれるひと 磨きつつ何をば想もえるバールーフ・デ・スピノーザの碧きあさ寒 果みもなしに透度ゆたけし脳髄は硝子の函――爾なの孕める卵 路地裏に椿の咲えまうこよなさに賓客まれびとのあと尾おう時は熄きゆ